今年の5月、私は一人単車に乗って峠を走りに出かけた。
休憩ついでに暖かいコーヒーでも飲もうと自動販売機で缶コーヒーを買おうとしたのだった。
120円を入れ、ホットコーヒーのボタンを押した。次の瞬間、

暖かいウーロン茶が出てきた・・・・
「わっ間違えた!」
私はショックのあまり気を失いそうになったが、気を取り直して買い直すことにした。ホットコーヒーのボタンを押した。

暖かいウーロン茶が出てきた・・・・
「・・・・、なんでそーなるのっ!」(金ちゃん風に)私はあふれ出る涙をこすりながら叫んだ。

ホットウーロン茶を2つも握りしめながら私は思った「間違って入れてあるじゃないか!」

「そうとわかればアイスコーヒーにするのだ!」つぶやきながら私はアイスコーヒーのボタンを押した。

冷たいウーロン茶が出てきた・・・・

「・・・・・・・・・」
冷静に考えてみた。コーヒーのボタンを押すとウーロン茶が出てくる。と、いうことはウーロン茶のボタンを押せば・・
私は迷わずホットウーロン茶のボタンを押した。

ホットウーロン茶が出てきた・・・・
「フッ・・フザケルナー」私は悲しみを通り越し怒りがこみ上げてきた。(この時、ウーロン茶のボタンを押してウーロン茶が出てきた。という当たり前の出来事に腹を立てている自分に気付いていなかった。)

もうコーヒーを飲みたい気分など無くなっていたのだが話の展開ではそろそろコーヒーが出てきても良さそうなものだ。
「もう一度だけ・・」と自分に言い聞かせながら私はオレンジジュースのボタンを押した。

冷たいウーロン茶が出てきた・・・・



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